顎関節症の治療TMD
顎関節症とは
顎関節症の症状は、顎関節のクッションの不具合から発生します。
顎関節は頭の骨と下あごの骨がはまり込んでいる部分です。この二つの骨の間には「関節円板」と呼ばれるクッションがあり、二つの骨が擦れることなくスムーズに開閉できるようにサポートしています。
しかし、このクッションの位置がずれてしまうと、下あごを動かす時に引っ掛かりができ関節の動きを妨げます。
あごを開閉すると音が鳴る
あごを開閉すると音が鳴るのは、クッションの位置がずれることでできた関節の引っ掛かりを通過する時の音です。
口が開けにくい、開かない
クッションの位置がさらにずれてくると引っ掛かりが大きくなり、口を開けにくくなります。引っ掛かりを通過できなくなると、口が開かないという症状に発展します。
あごが痛い
あごが痛みは、顎関節が原因の痛みと咀嚼筋が原因の痛みの2種類があります。顎関節の痛みは、顎関節の周辺に炎症を起こしている状態です。咀嚼筋の痛みは、筋・筋膜痛から生じています。
顎関節症の原因
原因には以下のように様々なものがあります。
- 習慣、癖…片側だけでものを噛む、頬づえ、うつぶせ寝、歯を噛み締める、歯ぎしり
- 歯並び
- 精神的なもの…ストレス、過度の緊張、うつ
- 顎関節や筋肉の弱さ
- 顔面のケガ
顎関節症の治療方法
患者さんの8割は、歯を噛み締める癖や、歯ぎしりがあると言われています。寝ている時の顎への負担を防止するため、バイトプレートというマウスピースで治療を行う他、口の開きをよくするためのマッサージや開口練習をすることもあります。
習慣や癖の見直しをしましょう
顎関節症は、日常のちょっとした癖・習慣が積み重なって発症すると考えられており、予防・治療のためには、顎関節症の原因となりうる習慣を少なくしていくことが大切です。
特に、習慣や癖は無意識のうちに行っているので気付きにくいものです。
例えば、今、上の歯と下の歯がくっついていませんか?ものを食べている時以外は上の歯と下の歯の間にはわずかに隙間があり、くっつくことはありません。もしくっついていたならば、歯を噛み締める癖があるのかもしれません。
習慣や癖をすぐに直すのは難しいことです。しかし、気が付いた時に意識するだけで改善につながります。少しずつで構いません、習慣や癖を見直してみませんか?