根管治療Root
根管治療とは
根管とは歯髄(神経)や血管が通っていた管のことです。根管治療は歯の根の内部や根の先に炎症が起きた時に行う治療です。根管内の感染源の除去と消毒を行い、再び感染しないように内部の封鎖を行います。
マイクロスコープ導入の根管治療とラバーダム使用により唾液からの汚染をシャットアウトすることが予後に影響する
根管内は暗くて極めて狭いうえ、網目状になっていたりカーブしていたりと複雑な構造をしているため肉眼で全てをみることは困難です。そのため複雑な構造に潜む感染源を除去することは至難の業です。
感染源を残したまま詰め物をしてしまうと再発の危険があります。
当院では、根管治療にマイクロスコープを導入しています。これにより、肉眼の最大40倍の大きさに拡大し、根管内を観察しながら治療を行っております。
また、唾液内には多量の細菌も含まれています。特に根管治療は、唾液との戦いです。
「ラバーダム」というゴムのシートを患部の歯に装着し、唾液の汚染から術野を防護して無菌的な処置を行うことが根管治療においては非常に重要であり、諸外国において根管治療でラバーダムを行うことは常識です。残念ながら日本の保険での歯科治療においては、ラバーダムが認められておりません。
当院では、保険診療においても唾液からの防湿が困難であると判断した場合は積極的にラバーダムを行っております。
マイクロスコープによる0.1ミリ単位での小さな世界で感染源を除去し、ラバーダムによる無菌的な処置を行うことで、治療後の再発率を低下させることが出来るのです。
ラバーダム装着による根管治療
ラバーダムを患歯に装着して施術している写真です。ラバーダム装着による根管治療は唾液からの2次感染を防ぎます。
他医院で抜歯が必要と言われた方でも治療できる可能性があります
根管治療で治る見込みがないと判断すると抜歯になります。いわば、根管治療は歯にとって最後の砦なのです。
もし他医院で抜歯と診断された方で歯を残したいとお考えの方は、ぜひご来院ください。当院のマイクロスコープを導入した根管治療で抜歯を避けることができる可能性があります。
最後まで治療しないと再感染・抜歯のリスクがあります
一度治療を開始したら最後まで治療しましょう。
治療が全く進まないことや忙しさを理由に途中で止めてしまうと、残っている感染源から再び感染が拡大します。当初は歯を残せると判断していたとしても、再感染の規模によっては抜歯の必要がでてきます。治療中であるということは、まだ根管内に感染源が残っているという意味なのです。